ミニバラを生けた
庭のミニバラが沢山咲いた。枝はどれも短いけどもうすぐ花弁は散ってゆきそうなので生けようと思い花鋏で数本切った。花器は竹製で大きな籠目に編んである。中にオトシを入れて籠目の間から挿して手を入れてそれぞれ留めていく。竹の籠はそれだけでも風が通ってすっとした感じになるが今のこの時期、五月の薫風が通り抜けて行く感じに生けたいと思った。ミニバラ一種で、しかも蕾以外は花はほぼ同じ大きさでなかなか変化はつけにくかった。しかしわずかに同じ色味の中でも濃い薄いがありそれを頼りに流れるように挿した。何回撮っても撮り方が拙く、正面から見ると縦一列に並んでいるように見えるが少しずつ奥行きが出るように生けている。もう少しカーブをつけて弓なりに生けたらよかったかもしれないが、なかなかそれぞれが丈が低く、また房咲きにもなっていて思うようにはいかなかった。
コロナは三年目、まだまだ収束の目途も立っていないがこの春になって二度花展のご案内をいただいた。先の方は私が病院で検査等が続き、後でいただいた方は少し先に開催されるがあいにく我が家で法事等があり親戚も寄るため結局どちらもいけばなをお好きな方にチケットをもらっていただくことになった。それでもそういうお方がいるだけでも本当に嬉しい。そしてもっと嬉しいのは花展がまた開催されるようになったということだ。
もはや私は花展に出瓶することは無いのだが最期までいけばなの先生であるということを誇りに思い、家庭の小品であっても心こめて生けてゆく。
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