待合室で
私は肩を痛めてキセノン治療に通っているが毎日ではなく二、三日おきに一回ということになった。根気よく通おうと思っている。先日、治療が済んで待合室で会計を待っていた時のこと。私の右側に一人座っておられた。そこへ診察室から出てきた人が私の右隣の人に「あらーっ!久しぶりねー!」と大きく声をかけた。この後で来た左隣の人をシニア1とする。声をかけられた右隣はシニア2としての会話。
シニア1「前までそぎゃんこつことなかったとに昨日灯油缶持ってギシッとなったったい。ぎっつり腰て。もう痛か、痛か!情けなかねー、年とるとこぎゃんあるけん。」
シニア2「私はずーっとリハ通いたい。今日これからリハ友とお昼でも一緒に食べようかということになってそん人待っとっと。」 シニア1「わー、私はよかー!痛うして、いかん!ほんなごて情けなかねー!」(誘われてもいないのに・・・)
シニア2「あーたね、そぎゃーん後ろ向きなこつばっか言いよったら良か運も来んけんね。辛かろうけどたい、熊本んもんはあん大地震も乗り越えたつよ。まけんばい!こん言葉で、もう笑って行くしかなかよ。元気出さんと。」
ここで私は会計から名前を呼ばれて席を立った。
私の両側2mの右と左の人の会話はしばらく心に残った。私も結構なシニアだけどどう見ても私よりは年上のシニア女性二人だった。本当にそうだね、と思いながら自転車置き場へ向かった。もうすぐ大地震から6年となる。この整形外科も被災し、解体して建て替えた。いろんな災難に遭っても受け止め方が大事だよね、さすがに人生の先輩だと思った。
庭の白梅が少しずつ咲き始めた。この白梅もシロアリ被害で幹の内部が空洞化部分が起きて治療、その後には大地震も乗り越えた。そうそう、「まけんばい!」大事だ。ちょこっとだけ花を摘んで極く極く小さく生けた。
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