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2020.06.25

来民(くたみ)の渋うちわ

Cimg0912_r2  梅雨の間の蒸し暑さにうちわが欠かせない。扇風機やエアコン点けるのもいいけど髪の生え際や首筋などにはダイレクトで風が送れるうちわが一番だ。
 
 結婚してから主人の父親の運転手をすることがあった。もちろん義父はタクシーでも行かれたが多くは家族である主人の母親と嫁の私が運転して送迎したものだった。市内はもちろん県内のあちこちにも出かけた。鹿本郡来民町を通る時に義父は必ず「来民の渋うちわはいいよ。風が違うからね。」と言われた。その度に私は「そーですかー♪」といつも軽いノリの嫁であった。
 その義父が嫁して三年で急逝された。私に多くは話されることがなくこれまでに何回も聞いたことはわずかに三つ四つだ。そして何年か経ちふと思い出して私は伝統工芸館へ来民の渋うちわを買いに行った。それは今から三十年以上前のことだ。いいなと思ったが三千円近い販売価格にしばらくためらった。そしてえいっ!と思い切って買った。それでもなにやらもったいなくて納戸の押し入れに仕舞い込んでいた。そして四年前の熊本地震の時に当然ながらあちこちの整理が必要となった。押し入れの中などはひどくシャッフルされていた。その内このうちわを発見した。その時以来使おうと思って出した。
 
 ネットで見てみると価格自体は変わらないようだが私が買った和紙のちぎり絵付きのものは見当たらなかった。わー希少価値あるわねと思いパタパタあおいでいる。
 これもネットで調べて分かったのだが来民は京都、丸亀と並んで三大うちわの産地であるという。豆柿を発酵させて壺で寝かせたものを柿渋と言い、この柿渋を塗ったものが渋うちわであるという。竹の骨に和紙を貼って柿渋を塗りしなやかで強度もあるうちわだ。
 「風が違うからね」といつも言われていた言葉を思い出しながらパタパタパタ。本当にそうねーとつくづく思う。熊本の夏は暑さが酷く、
蒸す。私は夏に強いがそれでもハッハッしながら暮らしている。でもわずかな清涼剤となる渋うちわの風は幸せを感じる。

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