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2010.03.28

そして三月は

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 そして、三月は去ろうとしている。新年おめでとうと言って、寒い寒いと言って、寒の戻りと言ったくらいで今年の四分の一はアッという間に駆け足で過ぎて行った。そして木の芽時にボーッとしていると、世の中ある日から初夏の様相となっていっている。最近、時の流れについてゆけない。もうバタバタしたくないけど要領悪いから無駄ばかり。
 サクラは、三日ばかり降り続いた雨で早くも去っていっている。結局、誘いは待たずに一人歩いて花見を楽しんだ日々だった。感傷的でないサクラの花見は久しぶりだったかもしれない。亡き私の花の師は限りないサクラの花枝の向こうで、今はもう微笑んでおられる。
 
 まだ花冷えの昨今、成長の様子の無かったハナミズキがしっかりと若葉を出していて勢いが感じられた。よかった。ただの記念樹というだけでなく、玄関先にすっと伸びて育つ、我が家のシンボルツリーになってもらうのだから。「うーすべにいろのー、可愛いきみのーねー♪」と歌い続けて撫でてきたのがよかったからか、希望の樹は元気。(きっと、そのうっとうしさに耐えかねて「ハイ、ハイ、ハイ!」ってのだったかも。でも、知らないのねー、まだまだ歌うのだよー、私。「百年続きますよーにー♪」とかね。)

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2010.03.20

カイドウとサクラ

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 我が家の庭にあるカイドウは年々傷んで樹形を小さくしていっている。年老いてきて体が小さくなっていっているみたいな感じがする。それでもしっかりと花を付けて楽しませてくれる。サクラと同じバラ科で、花もサクラに似ているが濃いピンク色で花の柄が長く、下に垂れて花は下向きに咲く。愛らしいサクランボを思わせる花だ。近所の塀から溢れて咲き誇っているカイドウはとても大きく力強い。しかし、小さくなっていっている我が家のカイドウは我が身に重なることもあり「よしよし」と撫でたくなる。

 今年はまたサクラの開花が早く、慌てて近くの公園にデジカメ持参してとりあえず顔写真を撮った。ソメイヨシノはごくごく薄いピンク色で、風に枝や花びらが揺れていると私の心まで揺り動かされる。四季折々に花は咲くのだが「ああ、今年もサクラを見ることができたよ」と思うはずだと直感的に思ったりする。人々が集いサクラで花見する思いの一端がほかほかと暖かい陽の下で察することができる。そんな中、花冷えとはよく言ったものでその時期の空気や吹き抜ける風は冷たいものがある。それなのに、いやそれだからこそ人々はそのひと時を共有して楽しもうとする。私は今年も友人の花見の誘いを心待ちしている。いつもお客さんしててズルいけど、待ってるよっ!

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2010.03.14

星の花咲く古い家には

 今年もスプリングスターフラワーが敷地内のあちこちに一気に咲き出した。本当に星のような形をした白い花だ。特に玄関へ通じる短い距離ではあるが石畳の両側は嬉しくなる。プレート置いてなくても「WELCOME!」という感じがする。新聞、郵便を取りに行くのも張り切ってしまう。ここを数歩歩いてドアの中に入ると素敵なことあるような気さえする。築四十数年の古い家の内外に思えない。実際は、「・・・あら・・・・・・。」ということなのだが。

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 明るいシニアたちの住んでいる古い家だった。笑うのが大好き、お笑いが大好き。初老の夫婦がテレビのお笑い観て大笑いするとこの家ごと笑って、家は震えてギシギシ言うというか両手バンバンと叩いて大笑いするのだった。日頃体のあちこち時の劣化で傷んでは悲鳴もあげるけど、家も人も楽しく暮らしていた。奥さんはこの家に後で入ってきた人であったがこの家に無数にある小さなキズまで覚えているような人だった。そして庭のダンゴムシと遊ぶのも好きな奥さんだった。その奥さんが来てから一つ二つと星の花が春先咲くようになり、今ではあらゆる地面に飛び飛びして咲き誇るようになった。その山ほど咲く星の花は日中はおひさまの方に顔を上げているのだが、その奥さんが溜め息つくと少しずつうつむいていくのだった。奥さんがその事態に気付いたのは何年か経って何回目かの春先のことだった。

 「・・・とか、ショートショート書いてみよっかな。絵が上手だったら絵本にできるのになっ!」現実の奥さんは極めてちゃっかりしたお調子乗り屋さんだ。それでもそのシニア奥さんも「星の花咲く古い家には」というフレーズが浮かぶとファンタジックで、胸がときめく。そして、ここで止めておく方がよいのだと気付く。

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2010.03.10

黄色の花、咲き続ける

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 事も無げに旅から帰ると除光液でマニキュアを落として、また元の私になった。早春は不安定であり、また寒波だ。積もらないが時々雪が舞っている。日本の北では積雪すごいようだ。
 家族が住むJRの駅ホームでは電車が入ると鉄腕アトムのメロディが流れる。耳慣れている人たちばかりだからなんのこともなくドドーッと急ぎ足。私はシニアであり、手すりの横をそろーっと上がり降りするので「てつわーんーアトームー・・」と小さく歌っている。雑踏の中、マスクまでしてるので誰もわからない。そしてスーパーヒーローのことなど思い浮かべながら歩く。その街から帰って来た。リフレッシュ休暇を過ぎても遊ぶことばかり考えている怠け者だけど、早朝にものすごい風の音に目が覚め、日中も冷え込む空気に頭シャキーン!通常モード。

 旅先の友人宅で黄色いホコホコ梵天びっしり付いたミモザの枝を見た。そして街中の花屋さんの店頭でもミモザの花が一番目を引いた。ミモザは女神さまが優雅に指先を動かしてホワーッとこぼれるように夢のような黄色の小花が山ほど付いて咲いた花のように感じられる。そういった話もまったく無いけど。早春の花で白いものは清らかでハッとするが、黄色い花はその勢いに生命力を感じる。何も変わりないよねと思いつつ庭に出ると、さらに勢いづいたレンギョウが風にめげず大きく咲き続けていた。

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2010.03.03

黄色の花咲く

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 スーパーに行って、「ああ、そうだ。今日は雛祭りなんだ。」と思った。それは切り花を見てそう思った。モモの花と一緒にあるのはナノハナや黄色のスイセン。そういった花材で生けていた日々が懐かしい。今年はお雛様の類(たぐい)も出してもいない。バタバタと過ごしていたような気がする。仕方ないけど気分だけ、今日はちらし寿司にした。

 黄色の花と言えば、我が家の庭のぼんぼりのような黄色の花の集団であったサンシュユが早くも終わりあたりで、記念撮影の時期を逸してしまった。それから少し離れた場所に小さい株だがレンギョウがある。今、小さい蕾をたくさん付けていて少しずつ開いている。それは、小さな黄色い蝶の群れが少しずつ羽を広げて飛び立つような勢いがある。
 レンギョウではないが、私は明日の朝は機上の人。いろんな人に会いに行く。荷物は持たない。先送りしている。身一つで家を出る。今晩、炊事片付けまで終わると、私はマニキュアを塗る。それはずーっと以前からの習慣。主婦を脱して蝶のように飛び立つための楽しい儀式。自由奔放に力強く伸び、びっしりと黄色い蝶のような花を付けたレンギョウの枝が心の中では大空へと向かっている。大好きな家族に手を振って。

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