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2010.02.23

スミレ咲く

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 以前の記事に我が家の近くの路地に咲くスミレのことを書いた。道路沿いに毎年そこに咲くのだが、どれだけ思いはあっても根ごと連れて帰るのは気が引けた。友人が路傍の花はいいんだよと後で言ったのだけど、その道路の前に住む人も楽しみにしているんだろうし、一株だけもできなかった。ただ、年末にそこで車が途切れるのを待っている時に花が種を持っているのを発見。ティッシュを出していくらかの種をそうっといただいて帰った。そして、パラパラと適当に庭に蒔いた。わずかな量の種、その後にたくさん雨も降り、もしかしたら踏んづけたかもしれなかった。

 でも、なんということ。小さな小さな一株が育ち、今日初めて小さな花をつけた。5cm立法の箱に入るくらいの小さな小さな一株。その小さな花。薄紫色のスミレの花は「・・・ここ、何処・・・?」と思っているだろう。洗濯物干しに出て発見した私がオバサンだからタラタラと長い説明をして地に這ってその顔を覗き込んだ。スミレは黙って咲いている。少し微笑んでいるかもしれないけど、わからない。でも、意地悪しないのだからきっとこの地に慣れてくれると思う。こぼれ種で毎年ここに咲いてくれたら本当に嬉しい。うつむき加減で辛抱強い可憐なスミレ、こぼれ種でしっかり根付くスミレ。路傍で出会うスミレは花壇でなく、庭の隅で出会う花に。

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2010.02.21

満開の紅梅

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 白梅は先に咲くので毎年紅梅満開の頃にははらはらと散る。昨日今日の陽気のよさで庭の紅梅の満開の様子はさらに生き生きとして見える。寒さがまったくおさまったわけでもないが、確かに浅い春である。寒の戻りはあっても真冬ではない。生命の息吹がそこここに感じられる。

 この頃、冬季オリンピックの放送をを時々テレビで観る。これまでなんとなく冬季のオリンピックははまって観ていなかった私なのだが、偶然に観た男子フィギュアスケートは素晴らしかった。たいていニュースとかのダイジェストで観ていたものだが、魅入ってしまった。ミュージカル、オンアイスだと思った。そして今回日本男子3名がそれぞれ頑張っていたのも気持ちよかった。皆、二十歳を過ぎた大人なのだけれど純粋な少年のようであった。美しいもの、強いもの、尊いものに憧れること。その高みに行きたいと努力すること。彼らには未来がいっぱいあるからなのだけれど、それでも私にも思い出せば熱くなる思いがある。そういう思いを抱いていたこと、きっとそれは宝。
 私の歯科通い騒動もようやく治まった。春が来るのだから、夢のような思いを持っていたいな。昔はよかったということでなく、オリンピックの聖火のように守って灯している宝物を大切にしていたい。忘れてはいないけど、目先のことで精一杯だった。紅梅のように大空に両手を伸ばしてゆきたい。憧れをいつも心に。

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2010.02.11

枝垂れ梅

 モワーッとした陽気が何日か続いて、今日は雨になった。寒くはないが、降る時はすごかった。雷雨だった。春雷と言っても、あの集中豪雨っぽい雨と雷はこの時期には珍しいものだった。小降りになって庭に出て枝垂れ梅を撮影。強く雨に打たれて、少し怖い風情である。

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 数年前の春のこと。路線バスに乗って、荷物も多かったので「いいですか?」と言って二人掛けシートの片側に座った。隣のおばあさんが少しして話しかけてきた。「・・・雨、降りそうですね。」私はすかさず「そうですねー、早く帰らないと。」と返した。と、もう一往復。「・・・雷は怖いですよ・・・。」「そうですね。」それから、おばあさんは一気に話し出した。「あなた、見たことないでしょ。隣の人が落雷で死んでしまうとこなんて。いーえ、知らない人ですよ。歩き疲れて木陰でちょっと一休み、その時に知り合って話しただけの隣人ですよ。あっと言う間でしたね。ゴロゴロって鳴って、次の瞬間には隣のその人は本当に真っ黒けですよ。そりゃあ戦争だって経験してきました。でもね、こんな平和な時代、平和な語らいの時にそんな恐ろしいことが来るなんて、ねえ、あなた・・。」おばあさんは涙目である。「あなたはその時どうなっておられたのですか」と尋ねたかったが、私の停車場に着いてしまっていた。あの時アタフタしてバスを降り別れたが、今日、オドロオドロシイ枝垂れ梅を見てふと思い出した。おばあさん、お元気ですかー?そして、それからピキッと不安が。数日後に欠損歯に金属冠被せるのだ。雷鳴りそうな時には口、真一文字!

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2010.02.05

チューリップの花を覗くと・・・

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 家族がいただきものしたチューリップの鉢がある。赤いチューリップが7本一つの鉢に植えられていてそれぞれ花が咲いている。立春過ぎたが如月(きさらぎ)、着更着、まだまだ寒い日々は続き重ね着していなければならない。暦の上では春、とはよく言ったもので、早春にももう少し。よく晴れてはいるが空気も冷たく気温は低い。少し暖かくなったら地植えしようと思うが、まだまだ可哀想なのでしばらく窓辺で温室状態暮らしだ。

 チューリップの花は陽が昇るとパーッと開く。窓辺で私も陽を求めていて、ちょっと覗いてみた。すると楽しくて、一枚写真を撮った。周囲の黄色、オレンジ色は、この鉢をカバーしてきたラッピングペーパー。簡単な万華鏡のようでもあり、時計のようでもある。明るいビタミンカラーで、なぜか「おみくじ、大吉」みたいに感じられた。寒さと関係ないとも思うがここ数日、体のあちこちが痛むわ今朝はめまいがするわでちょっと落ち込んでいた私だが、気持ちが立ち直った。「最後の一葉」ではないが、人は希望がある限り元気が出る。その希望にしても些細(ささい)なキッカケで出会うものだ。

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2010.02.02

ウメの花咲く

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 庭の白梅の蕾がふくらんできてはいたが、今日初めて5、6輪の花を開かせていた。相変わらず庭師さんがうんと短く年末に刈り込んでくれているので、ぶつ切りの枝にポツンポツンと花が付いている感じだ。古い樹木なので苔も付いていて趣きがあるのだが、もう少しすると毛虫被害に悲鳴なので「短く」はこちらが注文したことだ。しかし、ウメの力強く生き生きとした枝ぶりが見られないのは本当は寂しい。よく登って行って手持ち鋸で切ってその枝を生けたものだ。ウメは生け花していたら生けずにはいられない「生け花らしい」枝ぶりが魔力のように誘う。我が家ならば、必ず登って行ってでもそうしなくてはならなくなる。その誘惑が無い今は、ある意味落ち着く。そして前述のように、本当は寂しいように思う。なんとか一番よいアングルを見つけて一枚写真を撮った。

 そうだ、明日は冬と春の分かれ目なのだ。まだ寒波もやって来るだろうし寒い日に震える日もあるだろうけど。実に凛とした春招きの花だと、上品な花だと思う。尊敬や憧れに値する。フユシラズで書いたカジュアルな花の良さとは異なり、ウメの品位はそれこそ魔力があり心を奪う。

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