« 2006年9月 | トップページ | 2006年11月 »

2006.10.24

旅行土産の菓子器

 前回アップした、ホトトギスを生けた花器を紹介します。友人の旅行土産ですが「この清々しい器を・・・」とか書いていながら、遠景で写真もまずくて残念だったのです。「虫かごのような蓋付きの菓子器」とかも書いています。インスタントスタジオでお見合い写真のように撮りました。花生けのオトシは別の花器の専用オトシですが、色がエンジで似ているし小さいので採用しました。剣山も軽い花材のみですので小さく、渡し木はしませんでした。
10240001_1
10240003_1


 もういろいろな花の盛りも過ぎようとしている中で、とにかく庭の隅から隅まで見て歩き摘んで来た花材を、これまたちゃちゃっと生けてみました。よく出演するニチニチソウ、ホトトギス、コギク、ユウゼンギク(ピンクで、中央に小さくマッスにしている花)、ミズヒキソウです。
10240004


ミズヒキソウはすっと高く1本、手前に2本うんと傾いて生けていますが米粒より小さな赤い小花が1本の花軸に糊で付けたようにたくさん咲きます。楚々として気持ちよい花です。ユウゼンギクはまたの機会に。
10240009

なお、コギクは縦の篭目から出て屈折して浮き上がっていますが自然のままで、撓めたり細工したりしていません。花屋さんで売っているものでなく、庭に植えっ放しにしていると倒れたところから横枝のようにしてどんどん伸びて花が咲きます。逞しいばかりです。その線のままです。せっかくなので篭目から出る花枝があったら、と思いました。
10240005


 郵便局へ行く度に年賀ハガキのお誘いがあります。来週はその年賀ハガキが発売です。イノシシに追われて犬が逃げるように去って行こうとしています。いよいよ深まる秋の中で、目の前の事柄にばかり追われがちですが、花鋏を持つとワクワクします。もう庭のオールスター戦も終わりそうだし、花屋さんの花もいいな、と思ったりもしています。

| | コメント (1)

2006.10.20

ホトトギスを生けて

 チケットをいただいたので久々に花展に行きました。スペースもスケールも大きい合同花展でした。幸い知っている人にも会わず、人ごみの中をゆっくり歩いて一通り鑑賞させていただきました。自分が卒業とした花展から何年か経ちました。私は花展というものにさほど関心が無くなっています。ただ、植物素材の新鮮さと扱いの見事さにはやはり脱帽の作品が多いです。枝取り、花や葉の生かし方、留め方の確かさなど。花展を否定するものでなく、私が違う方向へと歩いている感じがします。生活の中にある花を求めて。そして癒しとして求める人のためにある花との共存ということについて、何十年とやってきたことを自分なりに展開したいと。私は、今、休業中という宙ぶらりんな状況にあります。組織の役員として長くやってきたことが決別できない理由ではありません。あまりに多くのことに恩義があり、決別ほどの決定的なものが無いのです。技術もあるけど、心も育てていただき、両親を送りましたがほとんどその両親に近い恩義を感じています。それで、組織というものに戻るかどうかわからないけど漫然とそのままでいます。
10190004

 庭のホトトギスが咲きました。お稽古花で使用していたのはいつももっと濃い赤紫色でしたが、これは白っぽい感じです。
早々にして咲き、もうほとんど終わりに近い勝手口に私が植えたシロバナホトトギスは青紫がかった白花です。
10190006

10200001
ちょっと生け合わせてみました。花器は竹で編んで漆塗りした、虫かごのような蓋付きの菓子器です。中に同じような色のオトシを入れています。大変わかりにくいのですが手前2、3本がシロバナ、後ろ2本が勢いよい赤花の方です。葉の形が少し違います。
 亡くなった友人の旅行土産の菓子器です。この清々しい器を花器として使うことを彼女は想定して選んでくれたことでしょう。一緒に花生けしていましたから。手にする度に彼女のこと思い出します。そしていい加減な気持ちでは生けることできません。初めて、店から来たものでない、我が家のホトトギスを生けました。数本しか植わっていない中での選択、ちゃちゃっと生けたものですが、心こめて鋏握りました。かすかな風、この風を感じるために、一度置いた花鋏を持ったことに偽りはなく、まあ、先は明日の風まかせにしようと思います。

| | コメント (0)

2006.10.02

続 ススキを生けてみましょう

 昨年の今頃に(1)(2)として「ススキを生けてみましょう」という記事を書いていますが、その実写版という感じになります。字面ではなかなか解りにくいものがあると思います。写真も下手なのですが・・・。ススキは庭のもので、あまりきれいなものがありませんでした。でも放りっ放しの分は野にあるものと同じかな、と鋏を持ちました。わずかな中から4、5本切って、それを切り分けたもので、午後の短い時間にパパッと生けて撮影。思うようにはならず恥ずかしい作品ですが、イメージとしてとらえていただければ、と思います。切るのは朝早くに。できない時は夕方にします。植物の活動が活発でない時がよいです。バケツや水切りのボールを用意していて、水切りしてすぐに深水に入れます。新聞紙で包んで直射日光の当たらない場所に休ませておきましょう。
10020001
10020002
10020003
10020004
10020005


 産葉(うぶは)は、自然そのままの姿。このまま花瓶に投げ入れしてもよし、葉組してもよいわけです。穂の部分と葉に分けます。さらにススキの葉を葉が出ている所から切って何本にでもします。葉だけでは水は揚がらないので短くても茎を付けて切り分けます。これを組み立てて新しい美を創出します。花器は瓶ものが入っていた木箱に銀色のスプレーをかけた自作です。中にオトシがあり剣山を入れています。100200061002000910020011

線に扱ってみたり、繰り返す葉を並べて面のように扱ってみたり、集めてマッスにして量として表現したり、ススキだけでも感じが違ってきます。別な折りに生けたいと思いますが秋草の何種かと生け合わせるとそれでもまた違います。また、穂は使わず葉のすっとした分や大きくゆらりとした分だけを少量でも他の花と合わせると格別です。機会があったら、1本を切り分けて湯のみに挿すくらいの小さな作品でも、秋の風感じるススキを生けてください。

| | コメント (1)

« 2006年9月 | トップページ | 2006年11月 »