« スイセンをたくさん生けてみましょう | トップページ | 「不等辺三角形」 »

2006.02.14

シクラメンを生けてみましょう

 最近はガーデンシクラメンとか言って小さめながらも寒さに強くお座敷花でなく露地栽培できるシクラメンも登場していますが、シクラメンは冬場の鉢花として実によく見られる花です。赤、白、薄紅色などの花は、つぼみの時はねじれて下を向いているのに花が咲くと上を向いています。鉢花は、株がしっかりしていて葉やつぼみがこれからも続いて育つ(予備軍がたくさん見える)ものを選んで買いましょう。

 シクラメンの花には香りは無いのですが「シクラメンのかほり」という歌があったように香り立つ姿、イメージがあります。しっかりした太い茎に柔らかい可愛い花を付け、葉はハート形で縁はやや縮れています。小品一種生けが良く、大きな作品ではマッスにしたりもします。シクラメンを生けてみましょう。パンジーの時にお話しました根洗いをして株そのままを器に生けてもよいのですが、大きな花鉢があって次々と花を咲かせるものでしたら切り花にして小さな剣山に生けてみましょう。少し大きめでも短くした葉を低く広げて剣山の針が隠れるとよいです。葉でなくても寒水石(白くて小さな小石粒)で隠しても。

 一本の花茎、これはしっかり咲いていて大ぶりのものですが真っ直ぐ立てます。斜め前に咲きかけの一本を立て、やや前方に傾けます。斜め後ろにはまったくのつぼみを短く立てます。この三本は花の位置が正面から見ても上から見ても不等辺三角形になるように。動きが感じとれます。あとは花茎に添わせて葉を生けますが花鉢があればよく観察して参考にしてみましょう。でも少しデフォルメして株そのものでない、生け花としての魅力を発揮させたいものです。遊び葉として、一枚の短い葉を流すようにぐっと傾けてもアクセントになります。もちろん無難にまとめてもよく、器がガラス深鉢、染付けの大皿、外国のお土産品の何かにオトシを入れてなど花器の変化によって印象が変わります。場の雰囲気に合うものを。シンプルで個性を与えていない場には雰囲気を作れるかもしれません。

 短く低めに生けてテーブルなどに置いて上から眺める作品にも向いています。いずれにせよそういう小さな植物が主役になる生け花(普通の大きさの花をアレンジして小さく生けるのではなく)も堂々とした生け花作品であり得るということです。生き生きとした生命はハッとする程に語りかけます。生ける私たちも対話しながら楽しみましょう。

 

|

« スイセンをたくさん生けてみましょう | トップページ | 「不等辺三角形」 »

生け花入門」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« スイセンをたくさん生けてみましょう | トップページ | 「不等辺三角形」 »