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2005.09.26

ススキを生けてみましょう(2)

 生葉(ウブハ、自然の状態のまま)で生けることのほかに葉組みして生けるススキもまた違った魅力が引き出せます。互生の葉を、出ているところでカットして1本から何本も作り出します。1枚の片葉、両方に1枚ずつの両葉などに切り分けますが、短くても必ず茎は付けておきます。穂も葉とは別に穂のみで1本にして長くとっておきます。

 生葉では、ややすっとした線中心の構成が主になりがちです。葉を組んでの構成は線にもなりますが、横並びの面にもなり、マッスのようにほぼ球体状になると豪快な量になります。生葉のままでは穂と葉の間隔が大きすぎて小品になりにくいのですが穂と葉を切り分けて再構築することでコンパクトに自然を収め大きな自然を感じさせることも可能です。

 ススキだけ一種生けはつまらない、あるいはススキの「葉のゆらり」を生かして他の花と生け合わせてみるのも楽しいことです。葉がきれいでも長すぎたりだらりと重過ぎる感じのものは正面ではない所に使って、長さも調節しましょう。鋏でそれなりの形にカットしてもよいのですが、虫食い葉のように少しずつ先を手でちぎってあまり人工的な感じを見せないのもよい方法です。

 霧吹き(スプレー)で、生け上がってもこまめに水気を与えてやってください。あらゆる生け花に共通することですが霧吹きはとても大事です。もちろん下から水を吸い上げていますが葉からどんどん発散しています。乾燥したお肌にならないようにと同じこと、しっかり補ってあげましょう。なお、くれぐれも置いた場所近辺を霧吹きの水だらけにしないように気を配って霧吹きすることも花展であれご家庭であれ大切です。さあ、透明な秋の風が感じられる友だち、ススキを生けてみましょう。

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2005.09.25

ススキを生けてみましょう(1)

庭師さんに言っておいたけど刈られてしまったススキは残念でした。タカノハススキという、葉に白っぽい横縞が入っているお気に入りでした。根はあるのでまた来年を楽しみにします。近くの呉服屋さんに同じものがあって、そこ通る時はうらめしい気持ちになる心の狭さですが。

 すーっとした秋の風に葉も穂も優美になびく姿は「秋だー!」と思わせるものがあります。空き地や野山に出られたら少し摘んで帰ってもいいし、花屋さんできれいな状態のものを買ってもいいし、ススキを生けてみませんか。穂が無くてもススキの葉はゆらりときれいな流線を見せ一輪の花に2,3枚添えるだけでも情感が加わります。

 ススキの葉は互生で、1本の茎に互い違いに右、左、と出ています。折れてしまった葉はあきらめて最初から取り除いておきます。虫食い葉、葉先の枯れた感じのものは生きていて自然なものですので風情として生かしましょう。葉は乾燥するとクルクルと端から巻いてしまいます。バンバン逆さにした状態で水をかけます。昔から逆さ水と言ってススキの養生にまずたっぷりの水を満たすことは浮世絵にも見られるお決まりの準備です。さらに根元を煮たり焼いたりして水揚げをよくして(私はしませんが)深水でしっかりと水切りをします。それを新聞紙に包んで霧吹きして水気をさらに補充して寝かせておきます。エアコンや風が直接吹かない涼しい場所がよいです。

 生葉のまま(元の1本のまま)で生けるのは、すっと伸びたススキが秋空を感じさせますし斜めに傾けて挿すと秋風です。少し葉先が黄ばんでクルンと枯れかかっている部分も一箇所あれば効果的です。大きく生けて玄関の内外に置いても。花器はしっかりとした由緒ある焼き物よりはくだけた雑器、工夫して作った自作のもの(大きな空き瓶に布や花ムシロを巻いてこしらえたりなど)が我が家風に決まります。花器でない籠類にオトシを入れて花器にするのも秋草はよく合います。次は、葉組みして生けることをお話します。

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2005.09.17

敬老の日の花は

夏のパートタイムジョブで重宝したナースサンダルのようなコンフォートシューズはクッションがよく疲れが出ません。終了後も履いてバンバン歩いています。こういうのは妊婦さん時代以来だなと思い、さらにこういう履物に移行して行くんだろうと感じています。久々の外勤めでつくづく加齢を実感しました。立ち仕事で足は棒のような感覚なのにしっかり踏ん張っている立派な大根足のまま。身も細るような過酷な忙しさなのに身についているものは全くそのままで、髪の白いものばかりが目立ったりして。華麗に加齢することって庶民には難しいと苦笑い。でもトトロの「おさんぽ」歌いながら明るいカレイ目指します。

 台風で重陽の節句の準備を逃し、こういう事態の認識もあり敬老の日の花を、と思います。まさか自分にではなく、戦争という惨事を越えて年を重ねて来られた方々を祝います。最近は花も贈る人も多いかと思います。それぞれのイメージや好みがあるので敬老の日のお花はコレ!ということはできません。生け花で敬老の日の花を生ける時は豪華であることはなく、力強く美しい時の歩みを讃える気持ちで生けましょう。常盤の松に表されるように不変、長寿を祈る思いが伝われば、花は何であれ大丈夫です。新鮮な花材を新鮮なままに生けて葉はきれいに水拭きしておきます。花持ちよいものでしたらランやユリの類にアスパラガスの緑を配してインパクトの強い生け花もお薦めです。花器は重厚でなくても格式ばらなくてもいいのですが生けている花たちとの力関係のバランスがとれるもの、場に合った質感や大きさであるかを(これらは色味でも大きく左右されます)見極めてください。

 敬老の日を過ぎるとすぐにお彼岸。感心するのは毎年本当に間違いなく彼岸の頃に出て咲くヒガンバナ。「暑さ寒さもあなたが境ね」と涼やかになった風の中立ち止まって、揺れるヒガンバナを見つめています。

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2005.09.04

菊の花生けしてみましょう

 輪の小さなものから中位、大きなものまで菊の花は年間を通して品種も多く花持ちもよいので重宝されています。見慣れてしまっていて菊の花を見て秋を感じることは少なくなりましたが清らかで落ち着いた気品と伝統的な重みが感じられる菊の花は秋に展示会や菊人形などその発表の場を得ている、基本的には秋の花です。日本五節句は一月の七草、三月の雛、五月の端午、七月の七夕、九月の菊の節句(九日)です。それら「陽」である奇数の極みであることから、菊の節句は重陽の節句とも言います。健康、長寿を願って昔から菊酒や菊枕など気品ある姿、香りを邪気払いにしてきました。清々しい季節にワクワクできような心と体であるために菊の花生けをしてみませんか。伝統的な大輪ですと一本でも、フランス菊や品種が多くなっていて洋風なイメージの菊もありますし小菊ですと複数色でマッスの大小に手毬のようにしても愛らしいものです。場に合ったものにしましょう。すべての花に言えるのですが葉が生き生きしていなければ花は生かせられません。傷んだ葉はすべて取り除き、一枚一枚面倒でも葉を水拭きしてきれいにしておくことです。水切りは、もちろんしっかりして。

 私は、白くて花弁の基部が黄緑色っぽくぼかしになっているスプレー咲きの小菊が和洋折衷ですっきりしていて好みです。これとオレンジ色に近い黄色と濃い赤の小菊三色のマッスを大きさに変化付けて生けてみたいと思っています。花器は果物籠のようなものかな。このイメージで探しに行かなきゃ。自分らしい好みの菊の花生けて、一人ででも家族とでも菊花の宴(ティ・タイムでも)もいいかも。夏の疲れにさよならして意欲的な秋迎えしましょう。

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